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バイオミメティクス(biomimetics)

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理科

半世紀以上前からの技術

これは実は半世紀以上前から活用されている技術ですが、最近、広範囲に自覚的に研究が進んでいます。オナモミのイガイガからマジックテープが考案されたのは1950年代です。  蓮の葉の表面のミクロ単位の形状から撥水性のヒントを得て、塗料の開発に利用されています。蛾の目は光をあまり反射しません。だから敵から見つかりにくいのですが、その目の構造からパソコンや携帯電話の映り込みを防ぐ機能。表示画面の反射防止フィルムの開発が進みました。また、カタツムリの殻がいつも清潔に保たれている理由を研究したところ、水の薄い膜が油汚れをはじいていることが解りました。これはタイルの製法に活用されています。新幹線のパンタグラフもフクロウの羽根の形状を参考にしています。痛くない注射針も蚊の針をまねて、針の先を波打たせるることにより実現しています。オリンピックの水泳競技の記録タイム単短縮にサメ肌リブレット構造の競泳水着の果たした役割は記憶に新しいところです。

生物の進化

生物の何億年もの進化の成果はすごいわけです。最近こうした技術が発展してきた背景には、電子顕微鏡の性能向上によるナノテクノロジー発展。それによって生物の微細構造と機能が明らかになってきたことがあります。その結果、生物模倣の素材の開発が進んできたわけです。  しかし、最近は単に材料の開発というハード面だけでなく、ソフト面のバイオミメティクス(biomimetics)も進んでいます。生物の情報処理や制御のシステムから学ぶことは潜在的に大きいといえます。たとえば、魚群の泳ぎのパターンを模倣したぶつからないロボットカーの開発などです。未来社会において、自動車が自動運転となっていく端緒となる研究ですね。

多様な分野で研究されている

バイオミメティクス(biomimetics)は素材、機械、環境、エネルギー、交通システムなど多様な分野で研究が進んでいます。また、医学の分野でも期待が高まっています。まさに生物から学ぶ未来のテクノロジーです。今後、実用面だけでなく生物学的な面でも、生物の驚くべき機能が明らかにされていくと思います。この点でも実に興味深いですね。

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科学的に考える習慣

今から17年ほど前に「所沢ダイオキシン騒動」というものがありました。十年一昔といいますから、二昔も前という感じですか。生徒さんの多くは生まれる前ですね。 「ニュースステーション」という報道番組が所沢周辺の葉物野菜のダイオキシン濃度が全国的なデータをかなり上回るという報道を流したため、所沢周辺の野菜の価格が暴落しました。報道では多くの産廃業者が農地近隣でゴミの焼却をしており、それがダイオキシンを発生させている原因ではないかという疑惑が提示されていました。それに対して、JA所沢の376名の組合員がテレビ朝日を相手取り損害賠償の民事訴訟を提訴しました。結果は5年後、東京地裁でテレビ局側の和解金支払いで和解が成立しました。  この問題には、当初の報道の正確さや科学的根拠、報道規制と報道のあり方、環境問題と多量のゴミを出す市民の生活スタイルの問題などいろいろ大事なテーマが伏在していました。しかし、ここではそれはさておき、ダイオキシン自体について少し考えてみます。

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人類の起源

人類の起源に関しては、新しい化石の発見と遺伝学的な研究が進みかなりその道筋が分かってきました。それにしても、ネアンデルタール人の化石から遺伝子情報を取り出して分析する訳ですから学問の進歩はすごいですね。  そうした研究から分かってきたことを整理すると次のようになります。

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